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Mr. Matsushita's Breath Hold Training
高校吹奏楽部員の息こらえ時間
ー打楽器部員と管楽器部員ー
1.はじめに
息こらえの研究は各方面で行われているが、今回は高校吹奏楽部員(女子)の息こらえ時間を測定してみた。特に肺に負担がかかっていると思われる管楽器担当部員, とそうでない打楽器担当部員とを被験者とした。また全ての被験者は息こらえテストを初めて受ける者である。
2.被験者(全て女子)
管楽器担当部員6名 打楽器担当部員6名
3.息こらえテスト実施方法
5分間の安静後2回大きく深呼吸をして次に大きく息を吸い右手で鼻をつまんで立位で、出来るだけ長く息を止める。間3分の休憩をおいてこれを3回測定する。なお測定は6名ずつ同時に行った。また、測定中はタイムは読み上げない。
4.結果
1回目(秒) 2回目(秒) 3回目(秒)
管楽器 A 52 68 59
管楽器 B 83 105 99
管楽器 C 36 45 37
管楽器 D 69 76 91
管楽器 E 100 116 127
管楽器 F 43 51 70
管楽器平均 63.8 76.8 80.5
打楽器 A 38 55 61
打楽器 B 120 132 144
打楽器 C 58 70 65
打楽器 D 84 88 102
打楽器 E 31 40 53
打楽器 F 63 63 88
打楽器平均 65.6 74.7 85.5
5.考察
肺活量と息こらえ時間については相関関係がないという結果が報告されているが今回の息こらえテストは、管楽器担当部員の方が長いであろうという予測の元に行ったが、結果を見てみるとほとんど差のない結果になっている。むしろ1回目と3回目においては打楽器担当部員の方が長くなっている。常に肺に負担のかかる楽器を使っている部員もそうでない部員も息こらえ時間においては、差がなかった。また、ほとんどの被験者で1回目よりは2回目、2回目よりは3回目が長くなっている事から反復練習の効果は著名にあらわれている。今回の被験者は一般の高校生(女子)の息こらえ時間の平均値の148%の結果がでている。つまり、息こらえ能力の高い部員に偶然当たったということも言える。