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Mr. Matsushita's Breath Hold Training
男子大学生の肺活量と息こらえ時間
1.はじめに
息こらえ時間についての研究はいくつかあるが、本研究では肺活量と息こらえ時間について調査した。一般的に肺活量が多いと息こらえ時間が長いように考えられるが果たして関係があるのだろうか。そこで今回は、一般の人よりは肺活量が多いと思われる男子大学生の柔道経験者(選手も含む)においての肺活量の測定と安静時吸息位息こらえテストを実施した。
2.被験者
男子大学生柔道経験者(含選手)20名 年齢18才から23才
3.息こらえテスト実施方法
肺活量については肺活量計で2回測定し多い方を採用した。安静時吸息位息こらえテストは、5分間の安静後、大きく2回深呼吸をした後大きく息を吸い、右手で鼻をつまみ出来るだけ長く立位で息を止める。息こらえ中はタイムを読み上げない。2分間の休憩をおいてこれを3回測定した。(息こらえテストは20名同時実施)
4.結果
A 4700 65 68 71
B 4300 55 60 75
C 6100 48 55 61
D 4310 39 45 55
E 6210 44 44 59
F 4160 45 48 62
G 6010 38 51 68
H 4900 49 55 70
I 4290 48 62 68
J 4280 45 73 81
K 3700 65 80 85
L 5400 58 85 84
M 5410 26 70 75
N 4350 40 63 68
O 3930 43 55 76
P 5760 48 62 71
Q 3200 48 75 76
R 4810 63 63 70
S 4880 60 67 66
T 3890 71 75 75
左から肺活量(CC)息こらえ①(秒) 息こらえ②(秒) 息こらえ③(秒)
5.考察
肺活量については一般の男子大学生平均(3800cc)をはるかに上回る結果を残している。息こらえ時間については、一般の男子大学生と大差なく、むしろ劣っている被験者もいる。また息こらえテストの反復練習効果は著名であり、1回目から3回目と練習効果が認められる。今回の被験者は息こらえテストを初めて行う者であり、少々の緊張と不安により幾分息こらえ時間が短いように思えるが、研究課題であった肺活量と息こらえ時間については全く関係が無いという結果になってしまった。しかしこれについては、今回の柔道経験者のテストだけではなく、他にも調査研究が必要であろう。